自筆証書遺言について

前回のコラムでは,遺言の一般的な普通方式である自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言の三つの方式をご紹介いたしました。

今回はその中の自筆証書遺言について,少し掘り下げたご紹介をいたします。

前回のコラムで,「自筆証書遺言は、遺言者が自ら、遺言の内容、日付、署名全てを自筆で行い、押印して作成します。」とご紹介いたしました。

今回は自筆証書遺言が有効となるための,「自筆」・「日付」・「署名」・「押印」の要件について記載してみます。

① 「自筆」について

遺言者は遺言書の全部を自分で書かなければいけないとされています。
従いまして,自らワープロを用いたり,テープレコーダー等に録音したものは自筆として認められず,無効となります。
もちろん代筆も自筆としては認められません。
様式についても特に定められたものはなく,縦書き・横書きのいずれでもかまわないし,用紙が複数枚になる場合でも,全体で一つの遺言書であることが確認できれば良いものとされています。

② 「日付」について

作成年月日のない遺言書は無効となります。
遺言の作成時期を明確にすることで,遺言書作成時の判断能力の有無を判断するため,日付の記載が要求されます。
また,遺言書が複数ある場合,前後で内容が抵触すれば,その抵触する部分で,前の遺言が撤回されますので,前後関係の判断をするためにも日付が必要となります。作成された日付がわかれば良いので,昭和54年2月21日でも,1979年2月21日でも有効です。
ただし,昭和54年2月吉日のような記載は,特定の日を表示していないとして無効としています。(最高裁判決より)

③ 「氏名」について

氏名の自署は,遺言者が誰であるかということを明らかにするために要求されます。
通称やペンネーム等でも構わず,単に氏や名のみでも本人であることが明らかであれば良いとされています。

④ 「押印」について

押印も氏名と同様,遺言者が誰であるかということを明らかにするために要求されます。
押印は遺言者自身の印であることが必要ですが,実印でなくても認印や拇印で良いとされています。
ただし,偽造や変造を避けるためにも,実印が望ましいものと思われます。

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